たこ焼き器で作るフェタチーズとほうれん草のミニフリッタータ

今回ご紹介するフェタチーズとほうれん草のミニフリッタータは、キャンプ場でたこ焼き器を使ってわりと簡単に、しかも子どもと一緒に楽しくできる(でも火傷には気を付けて)お料理で、アレンジもしやすいです。メインまたはおかずの一品としてどうぞ。塩味が効いているのでおつまみとしてもおすすめです。

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フリッタータって何?

フリッタータはイタリア料理の一種です。キッシュのようにいろんな具材を入れた卵料理で、フライパンまたはオーブンで焼いて仕上げます。スペインのトルティーヤの影響を受けたのでは？と考えている人もいるようです。その起源は定かではないですが、イタリアでいろんな残り物を卵とじにして整理する家庭料理として広まったようです。

フリッタータはオムレツとどう違うの?

フリッタータは、北米ではオムレツと似たような意味で使われているようです。しかしオムレツはフランス料理でして、余談ですがその起源は１４世紀初めごろではないかと言われています。また、言い伝えでは、フランスのベシエール(Bessières)という町の近くで、初めてオムレツを食べたナポレオン・ボナパルトは、そのおいしさに感動して街中の卵を集め、巨大なオムレツを作らせて兵士たちにふるまったそうです。
そして今でもベシエールでは、毎年の復活祭に合わせて巨大なオムレツが作られています。

話がオムレツに行ってしまいましたが、フリッタータとの違いは実はいろいろ語られていまして、フリッタータの方が入れる牛乳やクリームの量が多いとか、スキレットで焼いた後オーブンで仕上げるとか、オムレツは卵を折り畳むがフリッタータはたたまないとか言われますが、どれも決定打とまではいかないようです。

フェタチーズって何？

厳密には、EUの原産地呼称保護制度により定義されています。それによると、羊のお乳のみ、または羊のお乳にヤギのお乳を最大30%まで混合したチーズで、しかもギリシャの特定の地域(ペロポネソス、マケドニアなど)で、伝統的製法に沿って作られたもののみをフェタチーズと言います。味は強い塩味が特徴的です。
しかし広義にはデンマーク、地中海や黒海周辺などで、牛乳を使って作られたホワイトチーズをフェタチーズと呼ぶこともあります。
フェタは英語でfetaと書き、その語源はイタリア語のfettaで、意味は「スライス」だそうです。
日本に入ってきているフェタチーズと呼ばれる製品は大体ギリシャ産です。自分で調べた限り…。
チーズ独特の風味はありますが、塩味が強いので、日本人にもわりと馴染みやすいかと思います。

ミニフリッタータ作りで使った道具

たこ焼き器

イワタニから出ている人気商品、「カセットガスたこ焼器スーパー炎たこ(CB-ETK-1)」。燃料はカセットボンベなのでキャンプでも手軽に使えます。
大阪人は大抵家庭にたこ焼き器がありますが、これは持ってない人もいます。

ちゃっきり

「ステンレス製ちゃっきり(スタンド付)」。ちゃっきりとは、たこ焼きの種を、たこ焼き器に流し込むプロフェッショナルな道具です。おそらく大阪人でも持ってない人が多いです。
これ、フリッタータでもうまく使えました。イタリア文化と大阪文化の新たなる融合、イノベーションです。
なくても作れますが、あると子供のテンションが上がり、俄然やる気が出ます。

オマケでご紹介。今回は自宅で作ったので使いませんでしたが、キャンプへ卵を持っていくときはいつもキャプテンスタッグの「携帯タマゴホルダー」に入れています。今まで卵が割れたことはありません。

たこ焼き器で作るミニフリッタータの材料(3人分)

量はメインにするか一品にするかでかなり変わってくると思うので、加減してください。

鶏卵　6個
牛乳　60ml
ほうれん草　2株
マッシュルーム(スライス済み)　2袋、100g
フェタチーズ　30個くらい
ネギまたはワケギ　適量
塩コショウ　適量

フリッタータ作りを簡単にするポイント

キャンプなら調理のしやすさに加えて、持ち運びやすさも重要ですが、以下の２つは両方を兼ね備えていてお勧めです。

フェタチーズはカット済みの瓶を使用

「キポスフェタチーズオイル漬け」です。サイコロ状にカットされた瓶詰めです。しかもハーブなどで味付け済みです。

マッシュルームはスライス済みのパックを使用

便利なことに既にスライスされたパックのマッシュルームがあります。味付けもされています。

作り方

ほうれん草をたこ焼き器の穴に入るよう、小さく切ります。シュウ酸が気になるオジサン(俺のこと)は下茹でしましょう。

ネギは小口切りにします。

マッシュルームをパックから取り出し、ほうれん草と一緒にスキレットまたはフライパンで軽く炒めます。くっつきやすい場合は油を敷いてください。この時塩コショウを適量振ります。フェタチーズがしょっぱいので、少な目で大丈夫です。
なんでたこ焼き器に入れるのに先に炒めるのか、と思うかもしれませんが、一度炒めておかないと、たこ焼き器の中で水分が出て、水っぽくなってしまいます。
軽くかき混ぜたりマッシュルームをひっくり返したりし、ほうれん草がしんなりして、マッシュルームに軽く焦げ目がついたら出来上がり。
キャンプならここまでを自宅で仕込んでおいて、ラップで包み、冷凍保存して現地へ持って行ってもOKです。

ボウルに卵を割って、牛乳を入れ、かき混ぜます。写真は五徳の上に置いていますが、場所がなかっただけで、火にはかけません、スイマセン。

たこ焼き器を点火し、穴に先ほどのほうれん草、マッシュルーム、ネギを適量、そしてフェタチーズを1つずつ入れます。写真ではフェタチーズをさらに半分に切りましたが、切らなくても大丈夫でした。

フリッタータは残り物を整理する家庭料理ということもあり、具材はお好みでアレンジしてみると面白いです。フェタチーズが子供の口に合わない、ということでしたら、よくスーパーで売られているピザ用のミックスチーズでもいいと思います。普段野菜をあんまり食べない子だったら、ニンジンとかを刻んで入れるのもいいでしょう。
他にはアンチョビ、ベーコンやウィンナーなどを入れてみてもいいかもしれません。

ちゃっきりを使って溶き卵をたこ焼き器に流し入れます。加熱すると膨らんでくるので、すり切れ一杯より少し下までにします。写真は過熱している間に膨張して溢れちゃいました。でも大丈夫。たこ焼き器にガイドが付いていて、竹串や菜箸で簡単にカットできます。
ちなみに具材より先に卵を入れると、具材を入れた時に卵の量が多すぎたり少なすぎたりするのと、入れてるうちに固まってきてしまうのとで、難易度が上がります。