キャンプで果敢にもおフレンチに挑戦し、みんなを驚かせたい、という方におすすめなのが今回のお料理です。豪華さを演出するならブラックタイガーなど大きめのエビがお勧め。
キャンプでも比較的簡単で、失敗が少なくできるレシピだと思います。というのもホイル焼きは、炭火で多少火加減が思い通りにならなくても、焦げることなくおいしくできあがるからです。
ディジョンマスタード自体は少々の酸味と辛味がありますが、はちみつを入れることによってマイルドになり、お子様でも食べられるようになります。
目次 - Contents -
ディジョンマスタードとは
通常使われるマスタードやからしよりも薄い黄色をしています。味は辛みがありますが日本のからしほど強くはなく、それよりも独特な酸味と渋みが印象に残ります。
いろいろな料理に使える便利なマスタードでして、ほかの調味料、例えばマヨネーズとかと組み合わせて別のソースを作り出すこともできますし、独特の風味を生かしてそのまま使っても問題ありません。一番簡単なのはローストビーフに付けたり、サンドイッチに塗ったりといった使い方でしょうか。
ディジョンという名前は、フランスはブルゴーニュ地方にある町、ディジョンに由来します。ブルゴーニュというとワインを想像する人が多いと思いますが、マスタードは元々、そのワインに使う葡萄を育てる際に、栄養を与える穀物として使われていたそうです。
ディジョンマスタードの歴史は古く、その始まりは1336年、時のフランス国王フィリップ6世が使った記録があり、その約500年後には、ヴェルジュと言って未熟なブドウの果汁を使った製法が確立され、人気となっていったようです。
現在最も有名なディジョンマスタードのブランド、「グレープポン(Grey-Poupon)」は1866年設立だそうです。
現在は原産地呼称保護も、地理的表示保護もなく、北米では一般名詞として広く知られているようです。というのも現在作られているディジョンマスタードの原料のうち、80%はカナダ産とのことです。
ただし、「moutarde de Bourgogne(ブルゴーニュのマスタード)」には地理的表示保護があり、ブルゴーニュ産のマスタードを使う必要があります。
今回使った商品
一部ですが今回使った商品をご紹介します。商品選びの参考になれば幸いです。
ディジョンマスタード
トマトコーポレーションという日系企業が輸入している商品をヨドバシ.comで買いました。大きくて安い!
ちなみにグレープポンのディジョンマスタードはアマゾンにありました。
あらびきマスタード
マイユの瓶が有名ですが、S&Bからチューブのあらびきマスタードが出ていました。キャンプにはこれの方が助かる!
ディルウィード
どう見ても青のりですが、ディルウィードです。アマゾンで買いました。量が多くてお買い得でした。袋にチャックが付いているので助かります。
材料 3人前
サーモン(無塩) 3切れ
ブラックタイガー 3尾 バナメイエビなら 6尾から9尾
お好みの粉末ハーブ。今回は
オレガノ
バジル
タイム
パセリ それぞれ1/2さじくらいずつ
にんにく 1片
オリーブオイル 大さじ2杯くらい
水 大さじ2
片栗粉 大さじ
塩 小さじ1
ソース
ディル(ディルウィード、粉末状。もし生があればベター。) 小さじ1程度
バター 40g
ディジョンマスタード 大さじ2
あらびきマスタード 小さじ1
はちみつ 大さじ1.5
塩コショウ 適量
まず、サーモンと鮭は厳密には別物だそうですが、無骨な男(自称)はそんな細かいことは気にしないので、ここでは同じものとします。
で、スーパーに行くと、鮭は甘口とか言って塩味が付いている場合が多いのですが、そういうのを使う場合は、冷水に2時間くらい浸けて塩抜きします。ちなみに水に酒とみりんを少々加えるとおいしく塩抜きできるらしいです。
作り方 / レシピ
エビの下処理
背わたを取って皮を剥きます。ここでエビをプリッとさせるためにひと手間かけます。お急ぎの方は飛ばしても大丈夫です。
ボウルにエビ、水小さじ2杯、片栗粉小さじ2杯、塩小さじ1杯を入れ、揉んだり指でこすったりしてエビについている汚れを取ります。
流水で洗い、キッチンペーパーで水けを吸い取ります。
その他の下準備
にんにく
にんにくをみじん切りにします。生でもいいですが、フライパンにオリーブオイルを敷いて、軽く炒めます。お子さんが食べる場合は抜いた方がいいかも。
サーモン
サーモンの皮は、見た目が綺麗というだけで先に剥いておきます。剥きにくかったらそのままでもOKです。
ハーブ(オレガノ、タイム、バジル、パセリ)
パウダーのオレガノ、タイム、バジル、パセリを小皿にまとめて入れます。
ハーブは何となくヨーロピアンぽいものならお好みでなんでもいいと思いますが、オレガノ、タイム、バジルはよくある組み合わせなので、持っておくと便利だと思います。
ディジョンマスタードソースを作る
ソースの材料の入れ物ですが、もし自宅で電子レンジがあるなら、対応のものに入れると便利です。キャンプとかで電子レンジ不可なら、シェラカップなど直火にかけられるものにします。
バター、ディジョンマスタード、あらびきマスタード、はちみつ、ディルウィード少々、塩こしょう少々を入れ、バターが溶けるまで温め、かき混ぜます。
甘口、辛口ははちみつの量で調整してください。
オリーブオイル、ソース、ハーブを絡ませ、ホイル焼きに
アルミホイルを20cmくらいに3枚カットして、その上にサーモン1切れとブラックタイガーを1尾ずつを載せます。
オリーブオイルを小さじ2杯くらいずつエビとサーモンの上にかけます。
さらに、作ったソースの半分を3等分した分量をかけます。残り半分は後で使います。
にんにく、オレガノ、タイム、バジル、パセリを3等分して振りかけ、サーモンとエビを転がしてソースやハーブを全体になじませます。
サーモンの上にエビを載せて、ホイルで巻きます。
キャンプでバーベキューの網で焼く場合など、片面焼きの場合はひっくり返してもソースがこぼれないよう、しっかり巻いてください。自宅で両面焼きのグリルがある場合は、直接火が当たらないように巻けば大丈夫です。
サーモンを下にして、中火で焼きます。片面焼きなら最初10分くらい、ひっくり返して5分くらいです。両面焼きなら10分くらいです。
火からおろし、残りのソースを3等分してかけます。冷めて固まっていたら再加熱してください。生のディルがあれば添えますが、なければ粉末のディルを少々振りかけます。
まとめ
ディジョンマスタードはフランスのディジョンという町が発祥のマスタード。酸味と渋みが特徴的。もっとも有名なブランドは「グレープポン」。
クイックレシピ
- エビの背わたを取り、皮を剥き、水大さじ2杯、片栗粉大さじ2杯、塩小さじ1杯でエビを洗い、キッチンペーパーで水けを拭き取る。
- にんにくをみじん切りにし、フライパンにオリーブオイルを敷いて軽く炒める。時短の場合は生でもよい。
- サーモンの皮を剥く。無理に剥かなくてもよい。
- パウダーのオレガノ、タイム、バジル、パセリを小皿にまとめて入れる。
- ソース作り。バター、ディジョンマスタード、あらびきマスタード、はちみつ、ディルウィード少々、塩こしょう少々をボウルに入れ、バターが溶けるまで温め、かき混ぜる。
- サーモン1切れ、エビ1尾ずつをホイルの上に載せ、オリーブオイル、ソースの半分を3等分、にんにく、オレガノ、タイム、バジル、パセリも3等分して振りかけ、全体によく絡ませる。
- サーモンの上にエビを載せ、ホイルを巻いてサーモンを下にし中火で焼く。片面焼きなら最初10分くらい、ひっくり返して5分くらい。両面焼きなら10分くらい。
- 火からおろし、残りのソースを3等分してかける。
- 生のディルを添えるが、なければ粉末を振りかける。
キャンプに行く前の仕込み
上記クイックレシピのうち、1から4までは自宅であらかじめ準備可能。サーモンとエビもホイルに包んで持っていけばさらに早い。